プロプロ置碁

このホームページのアンケート集計から、見てくれる人は級位者より有段者の方が多いことが分かりました。そこでプロプロ置碁のページを作成しますが、できるだけ分かりやすくしたいと思います。
本格的な碁ですから黒を持ったときも、白を持ったときも参考になると確信します。分かりやすくするために私の考えも入れますが考え違いの個所があったらお知らせください。
NEW別冊囲碁クラブNO12「石田芳夫のプロプロ置碁」「100戦100勝ちプロプロ置碁」より(絶版)
六子局
03/07/08
九子局1
03/07/20
五子局
04/03/09
四子局1
05/10/16
七子局
25/07/04
三子局
25/07/26
四子局2
25/09/15

白 石榑郁郎プロ     六子 石田芳夫プロ

第1譜 11手 (通算1-11)

六子置いた石田プロ「攻めを基調として地も大切にします。攻めを見せて、白がナマイキなことをやってきたらたちまち粉砕し、逆なら地で差をつけます。」
白の石榑プロ「石田君もあまり強くなってないな」と冗談を言います。
石田プロより六歳上で石田プロが鍛えてもらった大先輩です。

黒2は文句無の大場です。

黒6はぜひ覚えておきたい手です。

左下の星と黒2の間に白5と打ち込んできましたが楽に生きられないように黒6とコスんで、隅への侵入を防ぎながら攻めます。黒6から8までは実戦で使って見たいパターンです。

白11は上手の常套手段で、黒の応手を試す打ち方です。黒の次の一手を考えてください。
第2譜  10手(通算12-21)




次の一手は黒1とツキアタリました。他にいろいろ打つ手はあります。
8のコスミ、10の一間トビ、6のサガリ、手抜きなどあります。

黒5のオサエは強い打ち方です。5のオサエは危険をともないますので、初心者には次の図をおすすめします。
2-1図  黒5の別法

これなら穏やかです。

白10とキラれて事件です。黒の次の一手を考えてください。白6の意味も考えてください。
2-2図  白ペンチャン
黒1、3の筋が強力です。白は4でワタリましたが、位が低く眼もはっきりしません。

2-3図  白大悪
白4とキッてきた時は、黒5とアテます。白6と逃げれば黒7とワタッて白は二つに分断され苦しくなります。
2-4図  黒9ツグ
前図は白6と逃げたため最悪になったので、黒6とキリコミます。黒7と白一子を取れば白8とワタります。
黒13まで白はやはり位が低く苦しい。







第3譜  12手(通算22-33)




黒1とはゴツイ手ですが、白2とくれば黒3とコウを恐れない態度を見習ってください。(第2譜の白6が打ってあったのでコウ)
コウを恐れて黒3を打たないと
3-1図

黒がみじめな形になりました。

白6のコウダテに黒7とコウを解消して、白8には黒9、11とへこんで受けました。

白12と打ち込んできましたが、黒はどう応じたらよいでしょうか。黒の次の一手を考えてください。
第4譜 13手(通算34-46)






黒の次の一手は黒1の上ツケでした。プロが打っても、アマが打っても置碁の基本だからこうなるところです。

白2のノビには黒3とツギましたが、下の図のような簡明な打ち方もあります。
4-1図

黒11とノゾキ白12にツガせて黒13とトブのが良いタイミングだそうですが、現在の私には打てそうもありません。
白番次の一手はどこに打ちますか。
上辺に備えたいが、右上から右辺の黒模様も気になります。
第5譜 13手(通算47-59)

白の次の一手は白1のツケでした。

白1から白7までは一つの形です。もし黒2で外側から3とオサえれば、白は隅で生きることになります。

白7に対しては手を抜き、黒8とオサエ込んだのが強い打ち方です。白9には黒10とサガリます。この黒10と打つ手を覚えておいて下さい。

黒10に対して
白11とくれば黒12と応じます。
12にサエギれば11の一路上に一間トビで応じます。

黒は8から12と地を取り、白は13と中央に向かいました。

黒番で次の一手はどこでしょうか。上辺で根拠を奪われた白は、中央を目指して白13とトビました。黒はどこから臨みますか。
第6譜  15手(通算60-74)

次の一手は黒1でした。
黒1は黒地を囲いながら、上辺の白に迫っています。

黒1で一路右のボウシしてシンを止めるのが力自慢の打ち方ですが、白が6の一路下のケイマに打ち、黒には7の2路左の穴があり黒地はまとまらず困ります。

黒は1、3、5と白を攻めながら黒地が大きくまとまってきました。

黒13が不注意の一着でした。

白番次の一手を考えてください。
黒13の一手が不注意といいましたが、白はどうとがめますか。白14と黒15の交換したのがヒントです。




第7譜  10手(通算75-84)
次の一手は白1でした。
白1と出て黒2とオサエに白3とキル手が成立します。白3のキリに黒は下図の1と抵抗するのは14までピッタリ取られてしまいます。
7-1図

白番次の一手を考えてください。
黒10のキリにはどう応じますか。
第8譜  10手 (通算85-94) 

白の次の一手は1のアテでした。上辺の白の生死がかかっているからです。
白が3から7とうまくヨセています。

黒10は右下のツケるヨセを打ち損じたという石田プロの反省があります。

白番次の一手はどこでしょうか。
白は上辺にうまいヨセの手段があります。知っている人には簡単だと思います。











第9譜 11手 (通算95-105)
白の次の一手は1のワリ込みでした。この手に気付けば有段者です。

黒2のアテには白3のアテ返しがうまい手で黒は4とツギます。

先手の白は、5と気持ちの良いヨセを打ちました。(前譜で黒が5の左へツケるのが先手でしたが打ち損じました。)

白7のサガりに回って好調なヨセです。

黒8から10には、白9、11と応じて不安はありません。

黒番次の一手はどこでしょうか。
ヨセの段階ですから、打つ手は決まっているはずです。
第10譜  17手(通算106-122)
黒の次の一手は1のオサエでした。左辺に白から飛び込まれては一大事です。
白2から黒5のツギはやもうえません。
白2から16まで、すべて先手で有効にヨセています。淡々としたヨセ合いですが、大いに参考になります。

白番で次の一手はどこでしょうか。
白から最も大きなヨセはどこでしょうか。










第11譜  12手 (通算123-134)
白の次の一手は1のオサエでした。
最大のヨセの手どまりです。
白1から黒12まで、いずれもプロ好みの渋いヨセです。参考になると思います。

白番次の一手はどこでしょうか。
難しいヨセの段階ですが、一応、考えてみてください。










第12譜  17手 (通算135-151)
白の次の一手は1の出でした。
もうほとんど一目ずつしかヨセる余地はないようです。しかし、一手一手に最善を尽くしています。

白3の時、黒4のサガリで応じたのは、黒5では白に3のニ路右に切られ、うるさくなるからです。

黒番次の一手はどこでしょうか。
あなたの考えと多分、違うところに打っているかも知れません。










第13譜  10手(通算152-161)  
黒の次の一手は1のトビでした。
上辺の白に肉薄しています。

黒3、5は上辺の白を狙っている手ですが、石田プロの勘違いがあり、白に4、6と打たれてひどい損です。

黒7の置きが鋭い筋ですが、白10で生きました。

石田プロは白10の次に黒は1の一路上にキレば3目が取れば良いという判断でした。白10について13-1図、13-2図を参照してください。

黒番次の一手はどこでしょうか。
1の一路上でなければどこへ打つものでしょうか。
13-1図
第13譜の白10の眼持ちを打たず、白1とツグのはどうなるでしょうか。黒2から黒4とホウリ込み、黒6と眼を取る所です。

そこで、「白は7から11とハネ、白は死を賭したコウなので、まずやってこないでしょう。」と石田プロは言っていますが、筆者はコウにならないで死のように思いますが良く分かりません。どなたか教えていただければ幸甚です。

ギス様からコウになりますというメールをいただきました。
13-2図
13譜の白10とツイだ時、黒2と切って大儲けというのが石田プロのヨミ筋でしたが、白3から白5のハネツギを決められ、続いて白7と右辺の黒3子を呑み込まれては、目標にしていた黒70目勝ちにはなりません。

そこで泣く泣く次譜への方針変換です。













第14譜  9手  (通算162-170 )



黒の次の一手は1のツキアタリでした。予定の変更で右辺の黒を助けることになりました。

白2のアテコミに黒3、白4のツギに黒5から黒7と、いずれも不可欠の手です。

白8が学ぶべき手です。
14-1図

白1とツグのは、黒2と隅のヨセが残ります。

白番次の一手はどこでしょうか。
第15譜  11手 (通算171-181)
白の次の一手は1のマゲでした。

これがないと
15-1図

黒1以下が成立して白地がへります。
白2で3と遮ると2の1路右に打たれて困ります。

黒番次の一手はどこでしょう。
すでにありふれた手しか、残されていません。

第16譜   15手 (通算182-196)
黒が打ったのは1でした。しかし、黒は1より2のワタリの方が良かったようです。

黒3は6にツイでいる方が良かったようです。ここで白が3の左斜め上にきればコウだがこれは無理だそうです。(13-1図で述べたように筆者には理解できません。)













第17譜  18手(通算197-214) 
石田「6子で70目台というのは相場でしょう。序盤の勢いからいうと、黒はもっと勝つべきでした。ヨセでしくじったのは感心しませんね。」

石榑「私はつぶされなかっただけで満足。60目とか50目の負けにとどめようとすると、確実につぶされるでしょう。」

214手終了
黒72目勝ち










本局を振り返ってみるように総譜をつけましたのでご利用ください。碁盤を大きく表示しました。
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